ラスト・フレンズ

なんとなくTVerの画面をぼーっと見ていたところ、「ラスト・フレンズ」の文字があり、ずっと気になっていたドラマだったので見ようと思った。しかし、TVerではほぼ配信が終わっており、初回と最終回しか見れない状態だったので、Prime VideoのFODチャンネルにエイヤっと入って全話見ることにした。

放送当時、内容がすごいとか、錦戸亮の演技がやばいとか、それなりに話題になっていたので見たいとは思いつつ見る機会がなかった。今は色々なドラマが配信されているので助かる。

見始めてすぐ、オープニングのクオリティーが高いと思った。シンプルだけどコンセプトがしっかり表現されている。宇多田ヒカルの「Prisoner of Love」が劇中でも流れ、ここでも流れるのだけれどドラマ全体の雰囲気にすごくマッチしている。

3話まで見て、長澤まさみ演じる主人公の美知留がとにかくいたたまれないと思った。運命に翻弄されるというか、元々の実家の環境が良くなく、実家から出て恋人と夢の二人暮らしができるかと思いきや、異常な執着と暴言・暴力に振り回され、仕事場では上司から嫌がらせを受け、安心できる場所がない。上野樹里演じる瑠可やシェアハウスのメンバーが味方になってくれるのが救いになっているが、そのメンバーにも恋人の暴力の影響が及んで、とにかく終始不安と恐怖から逃れられないストーリーになっている。

見ていて、自分はDVをされた経験もなく、暴力を振るう・振るったことももちろんないけど、「精神的な執着・依存」や「つきまとい」はもしかしたら無意識にしているかもしれない、と思い、適切な距離感を持った人間になりたいと思った。基本的にグイグイ距離を詰めてくる人が苦手で、詰められた分引いてしまう人間だけど、信用できると思った人には失礼なことをしているかもしれない。常に2メートル分くらいの距離感は持っておきたいと思った。こんな感じだから人間関係が進展しないのかもしれないが……。

DV、LGBTなど、現代で身近な問題を取り扱っているドラマなので、今の時代にこそこういう内容のドラマを放送してもいいんじゃないかなと思った。多分今やっていたら毎週トレンド入りしてそうな気がする。自分自身の言動・行動・思考を見つめ直すにも良いドラマだと思った。