フクレル

今日は福知山鉄道館フクレルの関係者向け内覧会にご招待していただき、内覧会というものに参加するのが初めてなので、おっかなびっくりしつつも行ってきた。

フクレルのロゴの公募の情報を見たのが去年の12月になる。福知山に新しくできる施設のロゴの公募、自分が幼少期を過ごし、お世話になった人もたくさんいる、そんな思い入れの深い街である福知山に、何か少しでもデザイナーとして関われないか。そんな気持ちでデザインを考えた。

ソワソワした気持ちで年を越し、年明けに応募した。その1ヶ月後、まさかの吉報が届いて驚いた。一緒に応募した施設の愛称の案は不採用になったため、大元のデザインやコンセプトをベースに、ロゴタイプなどは別途制作されたものの、自分のデザインを採用してもらえるとは思わず、しばらくは実感がなかった。

デザインコンセプトは“過去と未来” 「福知山鉄道館フクレル」ロゴデザイン完成!
https://www.city.fukuchiyama.lg.jp/uploaded/attachment/35715.pdf

実感が湧いてきたのは、福知山城に行くたびに徐々に出来上がっていく施設を見てからだ。イメージパースでしか見たことのなかった建物がどんどんと形造られ、ここに自分のロゴが載るのか…、と感じられるようになってきた。施設に来たお客さんを出迎える役割をすることになる。その役割の重大さを徐々に感じ始めた。

そして先月になってロゴの看板が設置され、あれよあれよという間に今日を迎えた。ロゴは自分の手元でこねくり回されていた時期を離れ、もはや別人の顔をして堂々と立っていた。看板にも、リーフレットにも、うちわにも、グッズにも、ロゴがいる。日々、ロゴをデザインしている時は没頭して忘れてしまいがちな、顔としての役割の大きさを感じることができた。

いよいよオープンする明日、このロゴは大勢の観光客の方々を出迎える。明日も、これからも。明日の開館セレモニーは体調が不安定で残念ながら出席することはできないけれど、ロゴに全てを託す、そういう気持ちでいる。

ロゴは作って終わりではなく、使われてからが始まり。その気持ちを忘れず、また新しく、何かのために、誰かのためにデザインをしていきたい。

お祝いの品でいただいたボールペン

明日がとても楽しみです。